Vライン形成術(オトガイ~エラ)

オトガイ~エラまで下顎全体を小さく、細くして、オトガイ(あご先)先端を細く尖らせて、逆三角形(卵型)の下顎輪郭をつくる手術を、Vライン形成と称しています。韓国、日本を中心にアジア諸国で広く行われている治療法です。

Vライン形成術というのは一つの定型的な手術法があるわけではありません。オトガイの長さ(形状)によって、効果的な手法を使い分ける必要があります。下顎骨の形態によっては、オトガイ手術だけでは細い尖がりを出すことは難しく、ほとんどの症例でエラ(下顎角)まで骨切りを行う必要があります。

代表的Vライン形成術

1.オトガイ形成術

オトガイの長さによって術式を使い分けます。カギとなるのは

  1. オトガイ結節とオトガイ隆起下端との高低差

    (あご幅の広い方は、通常オトガイ結節が下顎結合部より下にあります)
  2. オトガイ神経の位置
  3. 下歯槽神経の走行位置

これらを3次元実体模型で精密に評価した後に、術式を決定します。
一般的には、オトガイが短い~標準的な患者様ではかなり細いVラインを形成できます。通常はオトガイスクエア骨切り術を施行します。一方、オトガイが長い患者様、オトガイが突出している患者様では下顎枝矢状分割術(SSRO)を併用しないと下顎全体の細さを出すことは難しくなります。

2.エラ(下顎角)形成術+オトガイ形成術

オトガイの横幅が広い場合には、オトガイだけではVラインを形成することが難しく、エラ骨切り術も併用します。

  • オトガイ形成術は、垂直、水平、スクエア、下端削りなどを適応します。
  • エラ手術は、下顎角切除に加えて、外板切除も同時に行います。

下顎骨の内部を走行している下歯槽神経の位置によっては、エラ~オトガイにかけての限界まで骨切り、骨削りを行ったとしても大きな変化が得られない可能性もあります。しかし私は、このような神経の走行が不利な位置にある患者様に対しても可能な限りVラインができるような方法(組み合わせ)を提案させていただきます。

3.下顎枝矢状分割術(SSRO)+オトガイ形成術

上記手術と同様V ライン効果(細く小さい)が望める手術法です。SSROは、下歯槽神経の走行位置に大きな影響を受けない術式です。下顎枝垂直骨切り術(IVRO)では、下顎全体が後退することになり、特にオトガイ高(長さ)は実寸以上に短く見えます。その特性を利用することにより、下記オトガイ形成術の方法もいろいろと幅が出てくることになります。ただし、SSRO術後には上下の歯の噛み合わせが変化しますので、歯科(矯正・審美)治療を必要とする可能性があります。

4.下顎枝垂直骨切り術(IVRO)+エラ骨切り術+オトガイ形成術

最強のVライン形成術であり、最強の小顔形成術です。私の開発したMMR法は別項を参照ください。オトガイ形態はV、Rなど様々な形態を作り出せます。

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