顔面輪郭形成術 顔面輪郭形成術最強の小顔手術・整形:MMR法

顔面輪郭形成術 最強の小顔手術:MMR法

手術前の検査・評価

術前検査は術前の患者さまの全身状態を把握し、特に麻酔をかけて安全に手術が行える状態かを判断するために行う検査です。ここでの安全には、安全に麻酔がかけられるか、安全に手術が行えるかの二つの意味があります。当院での手術を希望される患者さまは、安全な手術を行うために術前検査を受けることが必要になります。

このページのご紹介内容

検査項目

CT scans

MMR 法にかかわらず顔面輪郭形成手術で、最も役に立つ検査はCTです。さらにこのCTデータから製作される3次元実体模型は必需品です。CTでの画像データはコンピュータ上でいかにも処理できますので、必要なデータが様々な情報として私のもとに入ってきます。MMR法では6種類の手術法を組み合わせて行うわけです。骨切り、骨切除の際に最も重要な下歯槽神経の走行(深さを含めた正確な位置)が全範囲でこちらもコンマ数ミリ単位でわかるのです。

3次元実体模型(computer-based 3D skull model)

3次元実体模型はCTデータから抽出されたデータをもとに、個々の患者様の頭蓋骨と等大で製作されます。下顎枝垂直骨切り術(IVRO)では、私はこの3次元実体模型をから骨切りラインを確実なものとするテンプレートを作成しています。SSROと比して、IVROでは下歯槽神経損傷の確率は低いのですが、手術中にテンプレートを装着して骨切りを行うことにより、さらに確実で安全な手術を行えます。

正面顔の改善では、外板切除が重要なポイントです。3次元実体模型から下歯槽神経の位置を同定して、外板をはずす範囲を決定します。時に下歯槽神経が外板のすぐ下に接して走行することもあります。模型から神経走行の深さがわかるため、そのようなケースでは外板を外す範囲を狭めて、削る範囲を大きくするなどの工夫をします。その意味において、模型は最大限の効果を約束してくれる、と同時に最大の安全をもたらしてくれる、という意味において本手術では絶対に必須の手術前準備と理解しておいてください。

咬合模型

歯列模型2組作製。検査顎矯正手術では咬合の改善が前提となっています。手術後に安定咬合が得られない場合には咀嚼筋のバランスは崩れて、顎は元の位置に戻ろうとします。このようなことを予防する意味でも、手術前に歯列模型でモデルサージェリーを行い、術後その位置で安定するシーネ(オクルーザルスプリント)というガイドを作製します。手術後は、このシーネを咬んでいただいた状態で上下の顎間固定(ゴム)を行うわけです。IVROにおいては咬合を含めた手術計画が大変重要です。

その他の手術前検査

MMRの骨切り手術は全身麻酔で行われます。安全に麻酔がかけられるように、手術前に検査が必要になります。

血液検査

血液検査

貧血や出血傾向の有無、肝臓や腎臓機能、血糖値、感染症の有無などを調べ、全身麻酔や手術に耐えられるかどうかを調べます。

検査項目

TP、GOT、GPT、γ-GTP、CPK、血Amy、T-cho、TG、GLU、BUN、Na、Cl、K、WBC、RBC、Hb、Ht、PLT、MCV、MCH、MCHC、PT、PT-INR、PT-%、血液型、Rh血液型、HBs抗原、HBs抗体、HCV抗体、TP抗体、HIV抗原抗体

貧血、肝機能、腎機能検査、血糖、電解質検査、血液凝固機能検査、感染症検査(B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIV)、血液型(ABO,Rh)不規則抗体、など、麻酔、手術等を安全に実行するための条件に関わるものや、輸血を行う場合の準備、院内感染予防・リスク評価のための検査を行います。

心電図(ECG)

心電図(ECG)

不整脈の有無や種類、心筋虚血(しんきんきょけつ)、心臓肥大、心筋炎などの可能性がわかります。術前検査の一つとして手術を予定されている患者さんの心臓に問題がないかを確認するために行います。

胸部X-P

胸部X-P

胸部にある臓器(主に肺・心臓・大動脈など)、つまり呼吸器と循環器に異常がないかを調べる検査です。胸部全体にX線を照射して平面撮影し、肺に異常な影がないか、心臓の形に異常がないかを調べ手術や麻酔が安全に出来るかどうかを評価します。

血圧測定

血圧測定

術中術後の血圧上昇は出血のリスクを高くするため,周術期管理において安定した血圧を維持することが重要となります。また異常の早期発見や適切な全身状態の管理を行うことを目的とします。

高血圧と指摘を受けたことがある方やお薬を内服されている方は医師にお伝えください。

身長・体重

身長・体重

麻酔をかけるための計算を目的とします。

体重から麻酔薬剤などの計算をし、身長から挿管に使う管の長さや、胃に入れる管の長さを想定します。

手術前評価

横顔

側貌において、上・下顎の突出度合いを評価します。セファロ分析も重要な役割を果たします。
上顎と下顎とに位置関係において、下顎が相対的に突出傾向にある場合にはIVRO,の良い適応になります。逆に上顎が突出気味であれば、上顎に対してLeFort1型骨切り重、ないしは前歯部歯槽骨切り術を同時に検討します。

IVROでは、あご先(ポゴニオン)から下顎角(エラ)までの距離が短くなりますので、横顔で頬の面積がかなり縮小されます。手術前に横顔の写真を撮らせていただき、コンピュータでシミュレーションを行っています。患者様にも大変わかりやすいと好評です。

正面顔

IVROにおいては、下顎が後退することより様々な顔貌形態変化が起こります。エラ手術との大きな差は、オトガイ孔周囲の突出、大きさが劇的に変化することです。実際の顔に当てはめると、口角の斜め下あたりが突出して、がっちりした顎かどうかは、IVRO を適応する際に重要なポイントとなります。

エラ手術だけでは、このオトガイ孔周辺の骨を削ることはできません。併用する外板切除術はほとんどの患者様で同時に行うことになります。SSROでは外板を外すことができませんので、MMRにおいてはIVROを選択しています。逆をいうと、外板切除を行わないのであればSSROも適応することができるわけです。咬筋も正面で横幅を決定している重要な要素です。通常ではMMR法ではRF(ラジオ波)による咬筋減量術を併用することになります。

一方、Buccal fatの切除は慎重に行います。下顎全体がセットバックされた状態において頬部がさらに減量されると、老けた顔貌にならないか?検討します。オトガイ手術を併用する場合にはオトガイの長さ、幅の評価が重要です。オトガイの理想的な長さに関しては、鼻下点からオトガイ下端までの長さが女性では70mm(男性では75mm)を平均とし、下口唇(赤唇)下端~オトガイ下端まで女性で35mm、男性では38mmを理想値として骨切りデザインを決定しています。オトガイ幅径は左右光彩内側縁間から左右鼻翼間幅径の間であることが望ましいとされています。女性であればオトガイ両端に角がない(まろやか)のが好まれます。