オトガイ(あご)・顎削り後退(顎を引っ込める)の整形手術

オトガイが突出している場合、後退させる方法は?

  1. オトガイ前額断骨切り術
  2. 下顎枝矢状分割術(SSRO)

美しいオトガイは、適度な長さ、突出が重要です。オトガイの横顔における突出度合いを評価する際には、RickettsのE-ラインが有名です。この基準は、鼻尖とオトガイ最突出点を結ぶ線、すなわちE-ラインに対し、口唇がやや内側かそれに接することが望ましいとされています。

オトガイだけが過度に突出している場合には、当院では私の考案した前額断骨切り術を適応します。オトガイとともに下の前歯が突出している場合には、下顎前突症として下顎枝矢状分割術(下顎全体を後退、嚙み合わせも変化)を適応する可能性があります。オトガイ前突か?下顎前突か?によって手術方法、結果が大きく異なります。

下顎全体が突出している患者様に対して、オトガイを削る手術を行ったとしても、手術後に患者様のコンプレックスがなくならない可能性が高いです。下顎枝矢状分割術は、下顎骨全体が後退するため、劇的に顔貌を変化させることができます。満足すべき良好な結果を得るためには、診断、手術計画が非常に重要になります。

オトガイ前額断骨切り術

オトガイ部・前額断骨切り術

オトガイ部・前額断骨切り術

実際に摘出された骨片例

この手術法は私の考案したオリジナル法です。一般的には、突出しているオトガイの骨をラウンドバーという器械で削ることが多いのです。

骨は外側皮質骨とその内側の髄質に分かれています。皮質骨はラウンドバーで削れるのですが、その厚みは2~3mm程度です。皮質骨を全部削ってしまい、髄質(海綿骨)を削ろうと思うと、均一に削ることができず凹凸が強く出ます。さらに出血も多くなりますので、通常は皮質骨のレベルで骨削りを終了してしまうわけです。しかし2~3mmの削骨ではしゃくれ顎の改善には不十分です。

その理由としては、オトガイの後退に関しては、必ずしも削った量に一致して後退するわけではありません。オトガイ筋が相対的に余剰するのと、削った骨はその表面が皮質骨であると、少し再生して再び厚みを取り戻してしまうからです。オトガイ部の骨削り後に、変化がなかったという患者様が多いのは、オトガイ部の骨は削っても再生力が強く、筋肉群が発達しているため、単に骨を削っても効果が得られないからです。

当院では突出部を削るだけの手術ではなく、骨切りを行って改善しますので、後退させる量が大きく、削って再発ということがありません。切除される骨片の形態は、シリコン・インプラントのようで、まさしくインプラント挿入術の正反対の効果がでるとお考えください。

 

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オトガイ(あご)の美容整形