顔面輪郭形成術 額(おでこ)増大1
検査項目
CT scans
顔面輪郭形成手術で、最も役に立つ検査はCTです。さらにこのCTデータから製作される3次元実体模型は額形成術では必須です。CTでの画像データはコンピュータ上でいかにも処理できますので、必要なデータが様々な情報として私のもとに入ってきます。現在は、3次元画像で患者様にも自分の頭蓋骨の画像が確認できるのです。
3次元実体模型 (computer-based 3D skull model)
3次元実体模型はCTデータから抽出されたデータをもとに、個々の患者様の頭蓋骨と等大で製作されます。この模型から、手術時に挿入するメタクリル・インプラントを作製します。本手術では絶対に必須の手術前準備と理解しておいてください。
その他の手術前検査
額の手術は全身麻酔で行われます。安全に麻酔がかけられるように、手術前に検査が必要になります。
血液検査
貧血や出血傾向の有無、肝臓や腎臓機能、血糖値、感染症の有無などを調べ、全身麻酔や手術に耐えられるかどうかを調べます。
検査項目
TP、GOT、GPT、γ-GTP、CPK、血Amy、T-cho、TG、GLU、BUN、Na、Cl、K、WBC、RBC、Hb、Ht、PLT、MCV、MCH、MCHC、PT、PT-INR、PT-%、血液型、Rh血液型、HBs抗原、HBs抗体、HCV抗体、TP抗体、HIV抗原抗体
貧血、肝機能、腎機能検査、血糖、電解質検査、血液凝固機能検査、感染症検査(B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIV)、血液型(ABO,Rh)不規則抗体、など、麻酔、手術等を安全に実行するための条件に関わるものや、輸血を行う場合の準備、院内感染予防・リスク評価のための検査を行います。
心電図(ECG)
不整脈の有無や種類、心筋虚血(しんきんきょけつ)、心臓肥大、心筋炎などの可能性がわかります。術前検査の一つとして手術を予定されている患者さんの心臓に問題がないかを確認するために行います。
胸部X-P
胸部にある臓器(主に肺・心臓・大動脈など)、つまり呼吸器と循環器に異常がないかを調べる検査です。胸部全体にX線を照射して平面撮影し、肺に異常な影がないか、心臓の形に異常がないかを調べ手術や麻酔が安全に出来るかどうかを評価します。
血圧測定
術中術後の血圧上昇は出血のリスクを高くするため,周術期管理において安定した血圧を維持することが重要となります。また異常の早期発見や適切な全身状態の管理を行うことを目的とします。
身長・体重
麻酔をかけるための計算を目的とします。
体重から麻酔薬剤などの計算をし、身長から挿管に使う管の長さや、胃に入れる管の長さを想定します。
手術前評価
側貌解析に関してはGonzales-Ulloaによるとフランクフルト平面に対して90°でかつNasionを通過する線上にオトガイ先端がくるのが理想的です。あるいは鼻根点と眉間点を結ぶ線と鼻背の稜線で作られる鼻前頭角は125~135°、また前頭傾斜角(Forehead inclination)は平均で-10°±9.6°などの基準が挙げられます。