顔面輪郭形成術 額(おでこ)整形手術
額は前髪で隠せるなどの理由から、審美的な改善を希望される患者様は多くはありません。しかし実際には鼻~オトガイにかけて顔面中央~下2/3のラインは整っているのに、額が貧弱であったり逆に眉毛部が突出しすぎている症例も散見します。眉弓を中心に額の形態は、顔貌に大きな影響を与えます。
ニュース
2018.03.16
院長広比の投稿した額の形成に関する論文『Integrated Forehead and Temporal Augmentation Using 3D Printing-Assisited Methyl Methacrylate Implants.』がアメリカ美容外科学会の公式ジャーナルである『Aesthetic Surgery Journal』に掲載されました。
額に関する学会発表
2017年 4月 | 第60回日本形成外科学会総会「前頭部増大術:カスタムメイド-メタクリル酸メチルインプラント作製のコツ」 |
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2012年 10月 | 第35回日本美容外科学会総会「額輪郭形成術」 |
2011年 6月 | GID学会 第13回研究大会 シンポジウム -GIDの外科療法について-「GID患者における顔面輪郭形成術」 |
2002年 10月 | 第25回日本美容外科学会総会 「骨セメントを用いた前額部augmentation」 |
理想的な横顔にとっての額(おでこ)
理想的な横顔を考える際に、顔面中央1/3すなわち中心である鼻、下1/3である口元~オトガイにかけてのラインに関しては数値で論じられることが多いのですが、顔面上1/3の額に関しては平面的であり、数値で表すことが難しく理想値というのはあまり一般的ではありません。
具体的に手術を希望される患者様には、理想的な額の参考写真(モデル、女優さんなど)を持参してもらい、現状と理想の額の形態の差異を説明した上で手術計画を立てます。横顔ではコンピュータを使った手術シミュレーションはドクター、患者様ともに大変参考になります。
さまざまな手術方法
額の形成に関する患者様の希望は、増大術(Augmentation)と減量術(Reduction)との両者が存在します。具体的な内容としては下記のようなものです。
増大術(Augmentation)
額を出す(突出させる)、丸みをつける、広げる
- 狭い、貧弱、平坦、後退というお悩みから、曲面的で広い額を希望
- 眉弓の突出した彫りの深い西洋人顔になりたい
- 眼球突出の改善
増大術としては、前髪の生え際から小さい切開で額の形態を改善するハイドロキシアパタイト注入法と、後頭部冠状切開法により額全体の増大をおこなうメタクリル酸メチル樹脂・挿入法を解説します。この両者は材料の違いだけにとどまらず、コンセプト自体がまったく異なります。それぞれの特徴を理解したうえで、術式は選択されます。
減量術(Reduction)
額を引っ込める(後退させる)
- 険しい目つきを改善
- 眉弓の突出、凹凸をなくしたい
- 女性的な形態(Feminization)を希望。(性同一性障害の男性患者に多い)
減量術としては、上まぶたの厚ぼったさの原因の一つである眉毛上隆起の小さな高まりを削るのであれば、眉毛下切開よりアプローチしてラウンドバーで丹念に削っていきます。眉間部が大きく突出してさらに両側の眉毛外側まで突出が広がっているような症例では、後頭部冠状切開から突出部位の骨切り、骨削りを行います。